法人NEWS
2022年04月20日 説明会
法人事業説明会/今年度の法人の方針など確認、講演では社会保障制度について研鑽
「令和4年度 法人事業説明会」が4月16日、戸畑区の「育成会会館」でコロナ感染防止対策を徹底し開催され、今年度の法人の方針についての確認、正規採用職員の紹介のほか、社会保障制度をテーマとした講演が行われた。これには、小松啓子理事長はじめ管理職、主任、新規学卒採用者ら66人が参加した。
この日は冒頭、小松理事長が今年度の法人の方針について説明を行った。まず、今年度5年目(最終年度)を迎える第4次中期経営計画が「Plan、Do、Check、ActionのPDCAのCとAが実施されていなかった」などそれまでの中期経営計画の課題を踏まえ、PDCAを連動させて法人の魅力と総合力を最大限に発揮するという視点で作成されたことに触れ、同計画の今年度の実施計画内容や進捗管理について説明が行われた。さらに、この4月1日現在で市内に27事業所、39のグループホームを展開し、延べ契約者1,721人の利用者の活動と暮らしを563人の職員(ヘルパー、世話人含む)で総合的にサポートしていることや、国家資格取得者が年々増加しているなど専門性の高い職場である等働きがいのある職場となっている法人の現況が述べられた。そして、最後に小松理事長は「これからは地域に必要とされる法人育成会を目指しましょう」と呼び掛けた。その後、今年度の新規学卒採用者5人が紹介され、一人ずつこれからの抱負などを一言発表した。
後半は、北九州市立大学大学院マネジメント研究科の工藤一成教授を講師に迎え、「社会保障制度の成り立ちと地域ケア」をテーマに講演が行われた。このなかで基礎構造改革以降の社会保障制度のキーワードは「地域移行」「科学化」で今後、介護や障害、その他の福祉領域でも「医療制度」モデルへ展開していき、科学的アプローチをベースにしなければ効果的なケアはなく、公正な制度設計もないことなどが説明された。また、障害のある人の地域ケアでは今後、その多様性に対応できるだけの科学的根拠(利用者の状態像と支援のあり方についてのエビデンスベースの検討と説明責任)が求められるとし、公正な専門職倫理には当事者性、地域コミュニティへの少しの越境などが、科学的方法論では学ぶ姿勢、エビデンスの重視などが大切と述べ、「組織も人も正しく考え、正しく実践する」と締めくくった。(上段は今年度の法人方針について説明する小松理事長、中段は今年度の法人の方針に聞き入る参加者、下段は社会保障制度について講演する工藤教授)