法人NEWS

2022年05月31日 会議

農福連携事業をテーマに「第5回運営協議会」を開催/同事業の今後に大きな期待

 

 「第5回運営協議会」が5月25日、戸畑区の「育成会会館」で開催され、農福連携事業をテーマに協議が行われた。これには同協議会の委員7人が、法人からは小松啓子理事長はじめ、経営会議、農福連携会議のメンバーら15人が参加した(写真)。

 同協議会は、理事長の諮問に応じ、法人の運営に関する重要事項を協議、提言すること、法人の運営の公平性及び透明性を確保し、地域の多様な意見を反映するよう努めることを役割として平成29年度に設置された。委員は、①地域の代表者、②利用者又は利用者の家族の代表者、③その他理事長が適当と認める者から、理事長が選任することとなっており、任期は2年。

 この日は、まず岩倉聡理事(本部事務局長)が同事業の令和3年度の取り組みの概要などについて説明を行った。法人育成会が同事業に取り組み、6年が経過。現在は、八幡西障害者地域活動センター、インクル八千代、インクル春ヶ丘が中心となり活動している。令和3年度は、新たに当初から実践してきた自然栽培だけでなく、上香月地区の田んぼを借りて米の裏作としての玉ねぎ栽培を開始した。それは、高齢化等の理由で農業を続けていくことが難しくなっている地域に対し、社会福祉法人だからこそ継続的に関わり、活性化していくことができるとのことから、冬期に放置されていた上香月地区の田んぼを借りて始めた取り組み。その結果として、障害のある人が主人公となった地域の活性化ができる社会を目指すとしている。その後、八幡西障害者地域活動センター、インクル八千代、インクル春ヶ丘のそれぞれの事業所の令和3年度の同事業の取り組み状況や課題、今後の方向性について報告され、意見交換が行われた。このなかで各事業所から昨年度の収支や一年間を通し農業活動に取り組む利用者の様子などが写真を交え報告されたほか、農業活動を通し利用者が成長していることが述べられた。また、課題としては農業知識などの専門性を持った人材の育成などが挙げられ、今年度の具体的な取り組みとして八幡西障害者地域活動センターでは「利用者にとってわかりやすい農作業の見える化の促進」などが説明された。委員からは「この6年で利用者も職員も多くの経験をして自信を付けたと感心している。今後は、蓄積された同事業でのデータを分類、整理し次に繋げてほしい」などの感想が聞かれ、今後に大きな期待が寄せられた。