法人NEWS

2023年06月22日 その他

当事者活動委員会/外部への発信、当事者が大学の授業で自身の体験や夢など発表

 6月19日、当事者活動委員会の活動の一環として、福岡県立大学(田川市)の授業で同委員会の当事者委員・力丸恵美子さん(インクル春ヶ丘)が自身のこれまでの体験や現在のことなどを発表した。これには、同大学の人間社会学部社会福祉学科2年生の約40人が出席した(写真)。
 同委員会は、12年目を迎えた昨年度、「意思決定支援プロジェクト」のなかで今後の方向性などを当事者自身が話し合い、外部への発信として出前講座(※)のような自分の意見を発表できる機会の提供などに取り組むこととしていた。この日は、その外部への発信の第1弾として、同大学の「精神保健福祉の原理Ⅰ」の授業のなかで当事者委員の力丸さんがパワーポイントを使い、「私のこれまでとこれから」をテーマに発表を行った。発表のなかで力丸さんは大学に進学したが就職活動が思うようにできなかったことや大学卒業後も就職活動が上手くいかず、カウンセリング先のアドバイスで療育手帳を取得し初めて自身の障害を知り考える機会になったことなど、これまでの自分について語った。そして、現在のインクル春ヶ丘での就労継続支援B型事業の作業のことや法人の同委員会での活動、今後の夢などについても話した。また、最後に伝えたいこととして、「病院などで『何かあったら言ってください』と言われるが、『何があったら言えばいいのだろう』と困ってしまう。私たちは具体的に言ってもらったほうが理解しやすい」など、当事者である自身の意見を述べた。その後、当事者委員をサポートする当事者活動推進委員会の奥村安德委員長(本部 事業企画・推進課長)が人権と障害者の差別解消について説明した。
(写真上は「私のこれまでとこれから」をテーマに発表を行う当事者委員の力丸さん、下は人権と障害者の差別解消について説明する奥村委員長)
(※)北九州市障害福祉団体連絡協議会では、障害者差別解消法に関連し市と協働で啓発事業「出前講師活動」(出前講座)を実施、地域や学校、企業に障害当事者が出向き、障害への理解を啓発している。当事者委員も講師として参加している。