事業所NEWS

2024年12月25日 本部 北九州障害者しごとサポートセンター

令和6年度第3回企業向けセミナーを開催

 北九州障害者しごとサポートセンターによる令和6年度企業向けセミナーの第3弾として、「専門家・先輩企業から学ぶ障害者雇用推進セミナー 障害者雇用の現状~導入から職場定着まで~」が12月13日、西日本総合展示場(小倉北区)で開催され、企業及び関係者22人が参加した(写真)。
同センターでは、北九州市から「北九州市障害者雇用アドバイザー派遣事業」を受託、障害者雇用を検討している、または障害者を雇用して間もない企業にアドバイザーを派遣している。今回は、業種の異なる3つの企業がテーマ別に障害者雇用の取組みを紹介、参加企業は意見交換を通して、自社でできる障害者雇用について考えを深めることを目的にセミナーを開催した。
 この日は、富士通コミュニケーションサービス株式会社の藤野英明氏、東洋食品株式会社の吉岡裕史氏、株式会社サンアンドホープの前田絋志氏の3名を講師に招き、講演が行われた。まず、藤野氏から「障がい者雇用の準備」をテーマに、会社全体で障がい者雇用の目的とありたい姿の共有を通して社内の理解を深めてきた経緯や採用活動、職務選定のポイントについて丁寧に説明が行われ、最後に障害者雇用において大切なこととして「お互いを尊重すること。障がいではなく人を見ること」と述べられた。吉岡氏からは、「会社内の理解促進と調整」をテーマに障害者が働く現場との調整について説明された。社員の理解を得るために文章を作成し会議や現場で説明したことや、実際に実習生を受け入れて現場社員が係わって理解を深めたこと、採用後は頻繁に職場を訪問し状況を確認、相談にのりながらフォローしていることなどが紹介された。前田氏は「安全・リスク管理/本人に合った業務の切り出し」をテーマに、製造現場において障害のある社員が採用時は簡単な手作業から始め、段階的に難易度を上げ、最後は高度な機械操作を習得していることなどを説明。「適正を見極め、目標を明確にして段階的に業務に取組むことで本人の意欲も高まっている。社員の可能性を信じることが大事」と報告した。
 その後、参加企業は各講師に障害者雇用を進める上での注意点やポイント、自社が抱える悩みなどを個別に相談した。参加企業からは、「まだまだ弊社では難しいと思われる点もあったが、すばらしい取組を聞くことができ、一歩一歩進んでいければと考えている」「成功例や具体的な内容がわかり、大変参考になった。様々な業種の方の講話という点も良かった」「業務の切り出しの具体例について、検討していなかった内容だったため、とても印象深く参考になった」など多くの感想が寄せられた。