法人NEWS
2023年05月09日 農福連携事業
八幡西障害者地域活動センター/利用者らが育てた新玉ねぎの収穫 始まる
八幡西障害者地域活動センターでは、この4月中旬から上香月圃場で「新玉ねぎ」の収穫が始まっている。
この新玉ねぎは昨年11月頃から田んぼに草チップを撒き、耕うんを始め、土中に通気性、通水性をあげるために切り込み(サブソイラ)を入れて苗を植えたもので、今回、約11万本の苗を植え、約12t超えの収穫を見込んでいる。作業はどれも大変だが、なかでも植えた苗を寒さから守るために保温用の黒マルチを張ったり、ビニールをかぶせトンネル(イメージとしては小さなビニールハウス)を作ったりする作業が特に大変だったという。やっとの思いで全部の苗にトンネルを作ることができても上香月圃場は風が強く、ビニールが何度も飛ばされ、その都度、利用者は寒い中、ビニールのかけなおしに出向いた。そうして利用者が土壌を保温し大事な苗を守ったことで、寒い冬を超えることができ、立派な玉ねぎが育った。
同活動センターでは現在、収穫、除草、量り、袋詰め、搬出などの作業を行い、その立派に育った新玉ねぎを商品として出荷している。利用者は主に収穫から出荷までの作業に取り組んでおり、玉ねぎに傷をつけないよう丁寧に葉や根を切り落とす姿などは職員も頼もしく感じると話す。また、作業量はかなり多いが、全員で力を合わせて多くの作業工程をクリアできており、玉ねぎや野菜が育つたびに「嬉しい」と話す利用者や、今回の玉ねぎの出来栄えに「玉ねぎはきっと買いたい人が多くて、売れると思う」「皮むき作業は目が痛くなる。でも食べたら甘くておいしかった。卵とじがおいしかった」と嬉しそうに話す利用者の姿があった。
なお、今回の新玉ねぎの多くは同活動センターの近隣はじめ市内のスーパーの店頭に並べられており、今後はスーパー以外の販路拡大や家族への販売なども行っていく予定としている。(写真は1段目が玉ねぎを収穫する、2段目が玉ねぎに傷をつけないよう丁寧に根を切り落とす利用者、3段目は玉ねぎの皮をむく、4段目は出荷に向け袋詰めを行う利用者)