法人NEWS
2023年09月08日 その他
当事者活動委員会/当事者が市民センターで地域住民に自分の意見など発信
8月30日、寿山市民センター(小倉北区)で同市民センター主催講座が行われ、当事者活動委員会の活動の一環で人権講演として、当事者委員の荒木美幸さん(本城リサイクル工房)が自身のこれまでの体験や現在のこと、これからの目標などを発表した。これには、約30人の地域住民が出席した。
同委員会は12年目を迎えた昨年度、「意思決定支援プロジェクト」のなかで今後の方向性などを当事者委員らで話し合い、外部への発信として出前講座のような自分の意見を発表できる機会を増やすこととしていた。この日は、その外部への発信として荒木さんがパワーポイントを使い、「私の今までと仕事、そしてこれから」をテーマに発表を行った。発表の中で荒木さんは学生時代に経験したいじめなど嫌だった思い出や逆に楽しかった思い出などについて語ったほか、卒業後にとばた工芸舎(現 インクルとばた)に通い始めたこと、とばた通勤寮(現 飛翔館)で金銭管理、生活の仕方などを学んだこと、平成6年に日明リサイクル工房の従業員として採用されたことなど自身のこれまでを紹介した。また、現在として平成9年に移籍した本城リサイクル工房での仕事のことや部会活動、さらには法人の当事者活動委員会での活動について写真を交え話した。ほかにも法人育成会以外の活動として、「北九州市手をつなぐ育成会 親の会」主催のリズム体操や市内の障害のある仲間が集まる「希望の会」に参加していることも紹介した。プライベートではグループホームでの生活のことや趣味の旅行、写真のことについて話し、今後の夢では「北九州市障害者スポーツ大会でいい成績を修めて、全国大会に行きメダルを獲ること」といきいきと語った。最後に伝えたいこととして、「小さいころから言葉が出にくく、話し方がおかしいと言われ、とても嫌でした。何を言っているか分からない、聞き取りにくいと言われると傷つきます。そんな時はもう一回聞いてほしいです。私と同じように障害があって上手く話せない人も頑張って話そうとしているので、最後まで話を聞いてほしいです」と述べた。参加者からは「何気ない言葉が偏見につながることを学んだ。障害のあるなしに関わらず、心の交流ができればと思った」などの感想が聞かれたほか、「来年の北九州市障害者スポーツ大会はぜひ頑張ってください」と荒木さんに声が掛けられた。
(写真上は約30人の地域住民が参加した会場の様子、下は「私の今までと仕事、そしてこれから」をテーマに発表を行う当事者委員の荒木さん)