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2024年07月16日 その他

障団連の出前講座で元山隆典さん、白川幸子さんが講師を務め、障害理解を啓発

北九州市障害福祉団体連絡協議会(障団連)では、地域住民に障害者への理解を啓発する目的で出前講師活動を行っている。7月5、9日に小倉北区の「年長者研修大学校 周望学舎」で開催された「出前講座」では、5日は日明リサイクル工房・従業員の元山隆典さんが、9日は洞海工芸舎の白川幸子さんが講師を務めた。また、5日は38人、9日は35人の地域住民が参加した。

5日の元山さんの発表では、生い立ちから現在の暮らしや仕事、趣味まで楽しかったことやつらかったことを交えて話しが行われた。また、2016年に神奈川県相模原市で起きた障害者施設殺傷事件に胸を痛め、二度と起きてほしくない事件とし、「障害が重い軽いは関係なく、一人の人間として皆さんと生活したいです。障害者にとって障害のない人は唯一の助けとなります。障害者の中には自分で助けを呼べない人もいるので、その時こそ皆さんの支援があったら、障害者の方々にとって働きやすい職場になったり、生活もしやすくなります」と自身の思いを訴えた。参加した地域住民からは、「話しを聞いて心をうたれた」「夢に向かって頑張ってほしい」などの感想が聞かれた。

9日の白川さんの発表では、洞海工芸舎で働きながら一般就労を目指し頑張っていることや昨年からグループホームに入ったこと、法人の当事者活動委員会、北九州市障害者施策推進協議会に参加していること、推進協議会では当事者として自身の意見を述べていることなどが語られた。また、長く勤めていたショッピングモールの店長に「障害者としてではなく、ひとりの人間として雇うからね」と言われた経験から、自分のことを理解してくれる周りの人たちの出逢いに感謝していると話した。最後に、「障害のある人の中にも、健常者の人たちと同じように働いて趣味があって、一人の人間として頑張っている人たちがいることが伝わって、一人でも多くの人に障害者への理解をしてくれる人が増えることを願っています」と自身の思いを訴えた。 なお、法人育成会が障団連から依頼を受けている「出前講座」は、法人の当事者活動委員会のメンバーが講師を務めており、今回で元山さんは7回目、白川さんは5回目の登壇となった。同委員会では、今後も委員会メンバーを中心として「出前講座」に参加し、様々な人に向け啓発活動を行っていく。(写真上が発表を行う元山さん、下が白川さん)